自分の大切に思っている人が亡くなるというのは、残される者にとってはとても寂しく悲しいことですね。
もう話をすることすら叶わず、ただそこに居てくれるだけの存在でも、やはりまだ逝って欲しくないと思うのは勝手な言い分でしょうか…
佳純さん(仮名)のお母さまは癌を患っていました。
もう手の施しようがなく、法生先生が病気平癒の加持祈禱と延命の修法で生き長らえさせている状態でした。
佳純さんは父親とは小さいころに離れ、母娘で支えあって生きてきました。
お母さまとの時間はほとんど残されていないことを佳純さんはわかっていましたが、「もう少し生きていて欲しい」と寂しさからお母さまとの別れをなかなか決断できずにいました。
法生先生は佳純さんに延命は長くは続けられないことを伝えて、お母さまにお別れを告げるように言いました。
のちに先生から「延命はやりすぎると本人も苦しいし、怨霊になりかねないんだよ」と教えてもらいました。
佳純さんがお母さまに別れを告げてほどなくして病院に運ばれましたが、病院に運ばれてすぐにお亡くなりになったそうです。
法生先生は良い場所へ成仏できるように特別な修法をしました。
お母さまを見送って寂しい思いをしていたある日のこと、お母さまが佳純さんの夢にでてきてこう言われたそうです。
「わたしは法生先生がいるから大丈夫。あなたはあなたでしっかりやりなさい!」と笑顔でそう言われたそうです。
これが母から娘への最後の言葉でした。
長らくお母さまの声も聞けず、笑顔も見れなかった佳純さんはとても嬉しかったそうです。
法生先生に良い場所に送られた方は現世に未練なく、私たちが現在いる場所に来られることはありません。
それでも佳純さんに元気でいて欲しくて、夢に現れてまで会いに来られたのだと法生先生から聞いて、佳純さんはようやく気持ちの整理ができ前を向けたそうです。
法生先生から沢山のいろんな話を聞きますが、こういうお話を聞くと心がじんわりと温かくなるあんたまでした。